クトゥグア(Cthugha)
独自解釈を含みます。
ご了承頂ける方のみ閲覧お願いします。
【クトゥグアとは】
ニャルラトホテプの天敵で、TRPGでも追い詰められたPCがヤケクソで召喚して辺り一帯を焦土に変える恐ろしい邪神。
ニャルラトホテプの主人公補正がなければ本当ならば有利がとれる程の強さがある。
● 概要
炎を操る旧支配者の一角。
フォーマルハウトあるいはコルヴァズという恒星を根拠地としている。
基本は炎の精霊という扱い。
同時に冷気を操る他の神性を生み出した事実から、この神は熱そのものを操る力が有るという解釈ができる。
そもそもエネルギーを奪えば原子を含め全ての運動は静止し、エネルギーを高めていけば原子さえも自由に飛び回り燃え上がる炎プラズマとなる。
炎も氷も、熱いも寒いも、結局のところエネルギーの多寡で説明可能。
● 人間との関わり
熱を自在に操作するという他を圧倒する物理的能力を持ちながら、クトゥグア自身が積極的に人間と交流を持つことはない。
これはかつて旧神との戦いによって放射線を浴び、その影響で狂気に陥ったせいではないかと考えられる。
例外として遥か太古よりの仇敵であるニャルラトホテプが絡んだ事件が起きた時は協力的である。
もしもニャルラトホテプによって窮地に陥った人間が呼んだならば、クトゥグアは必ず現れる。
そしてその人間のことも、その周囲のことも、一切気にすること無く何もかも焼き払って満足して消える。
ン=ガイの森と呼ばれるニャルラトホテプの地球上の拠点はこうして抹消された。
ニャルラトホテプが基本的に大人しく暗躍しかしないのはこいつのせいなんじゃないかという疑惑も有る。
ただ、シアエガは作中描写的にどうもこのクトゥグアを恐れている節が有り、もしかしたらニャルラトホテプのみならず、己の狂気のままに全ての邪神を攻撃する危険な性質が有るのかもしれない。
● 外見
巨大な炎の塊であるというのが定説。
生ける炎という表現もされ、基本的には不定形。
クトゥルフ神話においては珍しく粘液質ではない。
巨大で恒星、そうでなくとも惑星程のサイズが有るとされている。
地球に召喚されるときは程々のサイズに縮んでいたり、一部しか召喚されないというのが基本。
しかし、The Secret of Knossosというクトゥルフのシナリオで登場した化身"生ける漆黒の炎"は少し様子が違う。
その化身は牡牛を模した筋肉の塊であり、全身をまるで表皮のように薄い炎が包んでいて、漆黒の頭部からは七本の角が雄々しく反り立っている。
まるでギリシャ神話に現れた怪物ミノタウロスの如きこの化身は、クトゥグアの純粋なエネルギーだけが形を得たものだとされている。
理性の一切を捨てたが故の圧倒的な力、そして凶暴な性質は探索者を恐怖のどん底に突き落とすことだろう。
● 歴史
オーガスト・ダーレス氏の提唱する旧支配者の四大元素への分類の為に作られた神格。
当時、クトゥルフ神話において火の属性を司ることのできる神が居なかったので作ったとされている。
こういった経歴故に火を司る神は少なく、またクトゥグア自身もそれほど深く設定を掘り下げられることが無いまま、今日に至っている。
部下であるフタグアの方が記憶の取り込みや地球への接近などでキャラが立っている。
しかし、その記述の少なさ故に自分なりの解釈をして使いやすい神であるとも考えられる。
魔力や神の気配に反応して攻撃を繰り返す自動機械、大きな力を持て余す子供、破壊と殺戮を求める戦闘狂である。
【 眷属 】
クトゥグアは封印された後に、冷気の炎の姿で現れる旧支配者アフーム=ザーを生み出したとされる。
また、クトゥグアの配下(minions of Cthugua)あるいは炎の精(炎の吸血鬼/Fire Vampires)と呼ばれる無数の小さな炎の姿、もしくは紅い稲妻のような姿をした存在がクトゥグアに仕えている。
クトゥグアを召喚すると、巨大なクトゥグアは小さな彼らを従えて出現する。
炎の精たちにはフサッグァという長がいる。
● アフーム=ザー
クトゥグアの子。冷気の炎。クトゥグアを復活させる使命を帯びているが、旧神に敗れ北極に封印されている。白蛆ルリム・シャイコースを筆頭に、眷属として「冷たきもの(イーリディーム)」と呼ばれる者たちが仕える。
● 炎の精
光り輝く小球。無数におり、クトゥグアを召喚すると伴われて出現する。
炎の吸血鬼(炎の精)
赤い稲妻。焼くことで、他の生命体からエネルギーと記憶を吸収する。移動天体クティンガに都市を築く。
● フサッグァ
巨大な青い稲妻。炎の吸血鬼たちの長。
● ヤマンソ(生ける漆黒の炎)
炎の神。クトゥグアとの関係性は不明。召喚呪文が似ており、クトゥグア召喚に失敗したとき誤召喚されることがある。
この存在はクトゥグァの召喚に失敗し、その火の一部が地球に呼び出されることによって現われる存在である。
考えているであろうことは辺り一帯を焼きつくすのみであり、エイボンですらこの存在を束縛する方法が分からなかったという。
その姿はなんとなく炎をまとった雄牛のように見え、7本の角を持つ巨大で黒い炎であるといわれている。
その炎は光を吸収するために暗闇のなかで見ることは難しいが、熱によって知覚することができるかもしれない。
ハイパーボリアやアトランティスで存在した教団「炎をもたらすもの」が崇拝していたとされ、永劫に火の神を地球に留めようとして行なった儀式によって大きな犠牲を受けることになった。
現在ではギリシャの地下の迷宮に捕えられ、いつの間にかミノタウロスの伝説の裏に隠れた真実となっているという。
【 信仰 】
クトゥグアは人間とあまり関わりを持ちませんが炎のカルトとの結びつきはあるようで、古代ローマにおいてメルカルト教会がそのカルトに当たります。
ただ、人間に友好的な神格というわけではななく、召喚時の事故もよく発生しています。
● クトゥグア召喚時の事故
クトゥグアはフォーマルハウトに封印されるため、その力に頼るときは召喚する必要があるのですが、想定しない展開により召喚が失敗することがあります。
一つは外なる神ヤマンソ(イォマグヌット)が出現することであり、もう一つはクトゥグア顕現の力が大きすぎることによる火災です。
ヤマンソはクトゥグアが召喚される通り道の次元に存在しており、通り道が繋がったままだとヤマンソがその道を通り出現することがあります。
また、火災は召喚の儀式を維持することができず、クトゥグアの持つ熱や炎の吸血鬼や炎の精によって周囲に引火して発生します。
1666年のロンドン大火はクトゥグアの召喚儀式の失敗によるものと言われています。
● 崇拝する教団や代表者
【メルカルト教会】
古代ローマの時代にスティギアの神官が信仰しています。
これはカルタゴ人の神であるメルカルトとモロクへの信仰とクトゥグアの信仰が絡み合うことで存在していました。
【ネスター・モベダン・モベド】
ネスターは6世紀のゾロアスター教の預言者です。
黄金の党を浄化しようとするも失敗し、信者の子孫はインドネシアとロシアへ移住しています。